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様々な予防医療

新型コロナウイルス感染症によって全世界的に予防に対する意識が高まっています。

特にマスクや手洗いが重要とされています。

しかし、これらを行っている多くの人は感染者ではありません。

ごく一部の感染者から感染しないようにするために、とても多くの人が予防行為を行っています。

これは、いかにこの感染症が未解明で把握しにくい感染症であるかということを意味しています。

 

この感染症が解明・把握されれば、感染者だけを隔離などすることで、その他の多くの人の予防を行うことができます。

さらに、感染しやすさ、重症化の指標などがわかれば、それらのリスクを抱える人にリスクに応じた予防策も可能と考えられます。

これらを私は個別化予防と呼んでいます。

 

生活習慣病に対しても同じ考え方で、一律に健診や人間ドックを行う前に何らかのスクリーニング検査によってリスクの層別化を行い、それぞれのリスクに応じた検査メニューを受けることでより効率的なチェックを行うことが可能です。

実際には、年齢や性別によって検査メニューが決められていますが、今後は遺伝子レベルのリスクなどをスクリーニング検査として組み合わせることが次世代の健診や人間ドックと考えられます。

一律の予防策は、結果的にはほとんどが不要に終わり、場合によっては国の財政を圧迫します。

効率的な予防方法のあり方を模索していくことが重要であると考えます。